【田植えの様子=名張市安部田で(提供写真)】

 三重県名張市安部田の中山間地に広がる耕作放棄地や山林など約7000平方メートルを舞台に、農林業について学び、古代米や野菜の栽培などに取り組んでいる農業サークル「とぐち農楽」。事務局の後藤正行さん(51)は「体験や遊びを通して自然や農に関心を持ってほしい。一緒に美しい里山をよみがえらせよう」と呼び掛けている。

 岡山県で開かれた、農山村での人材育成の塾の受講者らが中心となって、2019年11月に結成。学んだことを実践する場所を探していた時、市内で長年有機栽培を続けている伊藤伝一さん(90)と縁があり、活動拠点を設けることになった。

ダイコン干し作業を終えた会員たち(同)

 安部田の砥口地区の土地を借りて荒れ地を整備し、農小屋も自分たちで建てた。古代米や野菜の栽培に励み、時にはジビエを使ったバーベキューやキノコ狩りなどのイベントも行う。現在は同市在住の2人を始め、関東・関西圏を中心に10人ほどが月1回程度集まって作業に汗を流したり、ウェブミーティングで見識を深めたりしている。

 今年の活動は、古代米をもみの状態から育てることと、農作物や加工品などの販売イベント「農楽楽市」の開催。活動に参加できる年会費制の正会員・サポート会員、活動に協力できるボランティアを募集している。

 ゴールデンウィークの4月29日から5月5日までは、手植えによる田植え作業の体験会を開く。各日午前10時から午後5時くらいまで、日によって準備作業や田植えを体験できる。小雨決行。希望者は作業ができる服装で、昼食、飲み物などを持参する。

 後藤さんは「地元の人や子どもたちが集う里山として、自然や農業に触れる時間を共有し、安全な食や豊かな自然の良さを振り返れる体験を、世代を超えてつないでいける場所にしたい」と話した。

 問い合わせは後藤さん(080・4136・4513)へ。

2021年4月24日付794号25面から