伊賀・名張両市で1月10日、成人式があり、晴れ着にマスク姿の新成人が新たな一歩を踏み出した。入場前の検温や手指消毒、密回避など各会場で感染対策が取られた。【「タイムカプセル」から取り出した横断幕や自身の顔付きの紙人形を手に記念撮影する新成人=伊賀市島ヶ原で】

伊賀市643人出席 9会場分散

 伊賀市では、対象者895人のうち643人が式典に臨んだ。出席率は71・84%で、前年より4・46ポイント下がった。同市では2014年から成人式を中学校区別に9か所で分散開催してきたが、人数の多い校区は会場をホテルのホールから、より広い学校の体育館に変更するなどした。

 対象者が最も少ない島ヶ原中学校区は島ヶ原温泉多目的ホール(島ヶ原)で開かれ、16人が出席。恩師らのメッセージは録画映像を流し、恒例の餅つきは中止、家族は会場に入らず外で待った。式典では新成人を代表し会社員の森本優花さん(19)が「成人としての自覚と希望を忘れず、社会の一員として前向きに進んでいきたい」とあいさつした。

 式終了後、新成人が島ヶ原小6年生の時に封印した「タイムカプセル」の箱が開封された。大学生の山出歩さん(20)がクラスの皆から託され、8年間自宅で大切に保管していたもので、中からは「一歩前へ」などと書かれた横断幕や当時の顔写真付き紙人形、親に渡す「肩もみ券」、自分への手紙などが出てきた。中身を受け取った専門学生の枩森愛奈さん(19)は「全然覚えてなかった。帰ってゆっくりと手紙を読みたい」と懐かしんだ。

名張市518人出席 アリーナで開催

 名張市では、同市夏見のマツヤマSSKアリーナで成人式があり、新成人518人が出席した。感染予防のためアリーナ1階の椅子席は間隔を空けた。

 新成人を代表し、実行委員の一人で今春から保育士となる同市栄町の古川玲奈さん(20)は「見えない恐怖の中、世界中の人たちが感染抑止に向けて戦っていて、成人式を開けなかったところもある。そんな中で成人式が開催できたことを忘れてはいけない」と出席者に呼び掛け、「不安や期待でいっぱいだが、未来ある子どもたちとともに成長し、信頼を得ることのできる保育者になりたい」と決意を語った。

 主催者を代表し、亀井利克市長は「コロナ禍でも実施に向けて準備頂いた実行委員の皆さんにお礼を申し上げたい。100年に一度の国難とも言われるが、大きな変革の時代を迎え、大きなチャンスでもある。焦らず目標を定め、一歩一歩着実に歩んで頂きたい」と祝辞を述べた。

 市によると、成人式の対象者は市外転出者も含め761人で、出席率は68%と、前年より6ポイントほど低下した。