2020年の全国高専デザインコンペティション(デザコン)の創造デザイン部門で、名張市の旧市街地に残る水路の魅力を生かした地域活性化案を発表した近畿大学工業高等専門学校(春日丘)の学生チームが、審査員特別賞を受賞した。【受賞報告で市役所を訪れた学生と田中准教授(左端)=名張市鴻之台1で】

 デザコンは、ロボコン、プロコンと並ぶ高専3大コンテストの一つで、全国の高専生が生活環境関連の提案を競う大会。今年は12月5、6日に宮城県名取市の審査会場と参加各校をオンラインで結び、本戦が開かれた。同高専チームは総合システム工学科都市環境コースの田中和幸准教授の指導を受ける5年生5人で、9校24チームが参加した同部門予選を通過して出場した。

 同チームの案は、 旧市街地を流れる水路に竹あかりを飾るなどし、子どもも楽しめるイベント会場として活用するというもの。メンバーの1人で近くで生まれ育った河野希望さん(20)が、子どもの頃から身近な存在だった水路についてメンバーに紹介したことなどから、伝統の街並みを生かしたまちづくりの提案をしようとテーマに選んだ。

 提案を前に、全長約20キロの水路の現状を把握するため、今秋に本格的な現地調査を実施。水の流れる場所は町家の前や建物の間、道路下の他、町家の土間の下などもあり、6つのパターンに分類した。調査の結果、水路の約3割は見えないが、約7割は見える状態にあると確認できた。

 更に、名張川の堤防沿いの竹林で伐採される竹材を地域資源として着目。地元の作家から竹の加工法を学生が学び、子どもたちにワークショップで伝えることで地域のにぎわいを創出する仕組みづくりを提案に盛り込み、SNSでの情報発信の方法も例示した。

 チームは12月22日、受賞報告で市役所を訪問。リーダーの市勢大地さん(20)は「メンバーと街を歩いて調査しながら、名張の魅力を生かす方法を考えた。チームで賞を取ることができ、うれしかった」と話していた。