名張市で30年にわたり環境保護活動に取り組んできた市民団体「なばり廃食油リサイクルの会」が解散した。てんぷら油など家庭から出る使用済み食用油を回収したり、廃食油をリサイクルしたせっけんを販売したりしてきたが、運営の中心となる役員の高齢化が進み、啓発活動などの取り組みも縮小。節目の今年、長年の活動に終止符を打つことにした。【1998年の廃食油回収活動の様子(提供写真)】

河川の汚れ防ぐため60か所で回収

 同会は名張川などの河川が廃食油によって汚れることを防ぐため、1991年10月に結成。市内約60か所の拠点で使用済み食用油を集め、専門業者に引き渡していた。01年7月に回収作業を行政が引き継ぐまでの約10年間で、合計回収量は15万2000リットルに上った。

 行政移管後もリサイクルせっけんを希望者や団体に届ける活動を継続し、地域の小学生などを対象に廃食油を使ったせっけん作りの講習会を開くなど、環境啓発活動にも取り組んできた。

 11月28日に同市葛尾の料理旅館で開かれた最終総会で、吉井正男会長(80)は「地道に活動を続けられたのは、高い意識を持つ仲間がいたから。発足以来、ご協力頂いたたくさんの皆さまに深くお礼申し上げたい」と話していた。せっけんを販売するなどの活動でたまっていた会の財産約130万円は市に寄付し、せっけんを届ける活動のみ吉井さんが継続するという。

名張川そばで開いた最後の総会に集まった同会役員=名張市葛尾で