「一段一段、目標に向かって」

 伊勢市出身で2004年アテネ五輪女子マラソン金メダリストの野口みずきさん(42)が11月12日、名張市つつじが丘北3の市立つつじが丘小学校(上谷典秀校長)を訪れ、6年生を対象に講演とマラソン指導を行った。児童たちは、野口さんの言葉一つ一つに熱心に耳を傾けた。【野口さん(左端)と競走する児童ら=名張市つつじが丘北3で】

児童たちに語り掛ける野口さん=同

 コロナ禍で21年に延期された東京五輪・パラリンピックの開催機運を高める、スポーツ庁のムーブメント事業の一環で、県教委が主催。県内の開催校5校のうち、伊賀地域で同小が唯一選ばれた。

 体育館で行われた講演で野口さんは、6年生108人を前に自身のマラソン人生を振り返り、「多い時は1か月間で1370キロ走った。走った距離は裏切らない」と選手時代の猛練習を紹介。金メダルを取ったアテネ五輪では、大歓声のなか1位で競技場に至り、「ゴールしたら、終わってしまう。この瞬間をいつまでも味わいたい」と思いながらゴールテープを切った当時の心境を語った。

 野口さんは子どもたちに「大きな夢を持ち、一段一段、階段を上るように目標に向かってほしい」と強調し、「周りへの感謝の気持ちを忘れず、頑張って」とエールを送った。講演後は質問にも応じ、持参した金メダルに児童たちが触れる時間も設けられた。

 マラソン指導では校庭に場所を移し、ストレッチの方法や走法の種類などを紹介。その後は5年生以下の児童たちも声援を送る中、2000メートルを10人1組で走る6年生の挑戦に1人で受けて立ち、走る楽しさを全身で伝えた。

金メダル「ずっしり重かった」

 6年の山野裕二郎君(11)は「手に持った金メダルはずっしりと重かった。シューズを大切にしていると話した野口さんみたいに、僕も道具を大切にしてプロ野球選手を目指したい」と目を輝かせていた。