切った髪の毛が、有名人の顔に!? 伊賀市柏野の美容室「ヘアースペースエム」で働くアシスタントの枩森由江さん(47)の「髪の毛アート」が、SNSや来店客の間で評判だ。【髪の毛で表現した大坂なおみ選手の絵を披露する枩森さん(左)と安川さん=伊賀市柏野で】

常連客「いつも楽しみ」

 白い床をキャンバスに見立てて表現した顔の絵は、始めてから約10か月で100種類以上。最近は「時の人」を描くことに力を入れており、テニスの大坂なおみ選手や菅義偉首相も早速登場した。

 枩森さんは、姉でオーナーの安川久美子さん(50)と2人で美容室を切り盛り。電熱ペンで木の板に絵を描く「ウッドバーニング」を趣味にしていたが、昨年の秋ごろ、常連客の会社員、魚住有里さん(47)が床に落ちていた自身の髪でスマイルマークを描いたのを見て「これだ」と始めたという。

動画で見ると一瞬で完成!?

 安川さんが切った来店客の髪の毛を捨ててしまう前に集め、細い棒の先などを使って器用に描く。1作品につき40分から3時間かけるといい、完成後はほうきで崩す様子を動画で撮影して逆再生にし、画像共有アプリ「インスタグラム」の店のアカウントに投稿する。まるで一瞬で絵が完成したように見え、人気の要因の一つだという。

 作家の瀬戸内寂聴さんを描いた時は、本人の言葉と一緒に紹介して大反響に。お笑い芸人のあばれる君を描いた時は、SNSを通じて本人から「いいね」の反応があったそうだ。

 枩森さんは「細かい髪の毛の方が使いやすいけど、長い毛やカールがかかった毛も表現の幅が広がる。毎朝、ネットニュースで話題の人を探すのが日課になってしまった」とニッコリ。枩森さんのアートのきっかけとなった魚住さんは「一体どんな絵が完成するのか楽しみ。いつも笑わせてもらっている」と話していた。

2020年9月26日付780号1面から