楽器を使わず声だけで仲間とハーモニーを奏でるアカペラの学生日本一を競うテレビ番組「青春アカペラ甲子園全国ハモネプリーグ2020(ハモネプ)」がこのほど放送され、6人組のグループ「ザ・コンティニューズ」が優勝した。「うさ」の愛称でコーラスを担当したのは名張市桔梗が丘西の大学生、永井巧真さん(22)だ。【収録前に控室でくつろぐ永井さん(提供写真)】

 桔梗が丘中学、津高校では友人に誘われたバスケットボール部に所属。米国在住時に受けた音楽の授業が楽しく、いつかはやりたいと思っていたところ、進学した京都大学でアカペラサークルに所属し、音楽活動を始めた。

 今年1月、ハモネプ出場へ向け「留年している大学生だけのグループ」に誘われ参加。関西で活躍していた仲間5人と関東の大学からボーカル1人を加え、ザ・コンティニューズを結成した。

 ハモネプはお笑いトリオのネプチューンが司会を務めるフジテレビ系列のバラエティー番組。今回は全国から171組の応募があり、音源審査を経た5月半ば、テレビ放映される本選に出場できる15組に選ばれた。

 番組収録前日の6月12日夜、初めてメンバー全員が顔合わせ。「めちゃくちゃ練習」し、互いの信頼を築き上げたという。予選はブロックに分かれて開かれ永井さんたちが歌った予選曲「宿命」(Official髭男dism)は残念ながら敗退。「もう帰るんだ」と絶望していたところ、まさかの敗者復活で、「明日の決勝でも歌える」と皆で喜んだ。

 翌日収録の決勝では6組が競い、永井さんたちは「ずっと温めてきた自信作」というドリームズ・カム・トゥルーの「何度でも」を披露。「自分たちの手ごたえは100%」だったと振り返る永井さん。優勝発表は控室で知ったといい、テレビカメラの前で「どう喜ぼうか」と思っていたそうだが、コロナ対策で授賞式もなく、あっさり解散だったと笑う。

 収録前日まで出演を内緒にしていた家族も優勝に大喜び。7月4日の番組放映後は「おめでとう」「びっくりするわ」と同級生たちからも連絡があり、「頑張っている姿を見てもらえて、おめでとうと言ってもらえてうれしかった」。

 グループでの活動は今年いっぱいだそうで、まずは大学を卒業したいと話す永井さんは「どんな形にしろ、これからも歌はずっと続けていきたい」と笑顔を向けた。

2020年7月25日付776号1面から

- Advertisement -