時代を経ても変わらない地元の山々、旅先で出会った印象深い風景などを題材に創作活動に打ち込んでいる伊賀市比自岐の洋画家、冨田儀孝さん(71)の個展「光の方へ」が、7月25日から30日まで同市上野福居町のギャラリー「アートスペースいが」で開かれる。入場無料。【アトリエで作品を仕上げる冨田さん】

 小学生のころ、人物や静物、身の回りの風景などを水彩絵の具やクレヨンで思い思いに描いていた。「ヨーロッパ志向だった」と振り返るように、社会人になってからは洋画を好み、精力的に公募展などに出品。二紀展には30代で初入選して以降、毎年出品している。

 定年後は、欧米や中国などへスケッチ旅行に出掛ける一方、地元の森を散策しては季節の移り変わりを感じ、空気や土の匂いを感じる作品を好んで描くようになった。自宅近くの小さなアトリエで、キャンバスに自身の思いを込めている。

 友人らとのグループ展は定期的に開いてきたが、個展は24年前に津市で開催して以来2度目。0号から130号までの35点ほどを展示予定で、「皆がしんどい思いをしているこんな時期だからこそ、森や非日常の風景を見て、一息ついてもらえたら」と来場を呼び掛けた。

 時間は午前11時から午後6時(最終日は同4時)まで。

 問い合わせは同ギャラリー(0595・22・0522)へ。

2020年7月11日付775号3面から

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