名張市と伊賀市青山地区のごみを処理する伊賀南部環境衛生組合は4月10日、全員協議会でごみ焼却施設「伊賀南部クリーンセンター」(伊賀市奥鹿野)の再性能試験の結果について、設計上の基準を満たしていたと説明した。【伊賀南部クリーンセンター=伊賀市奥鹿野】

 再性能試験は1月末から3月上旬に実施。昨年7月に発覚した排ガス濃度データ改ざん問題を受け、炉が設計上の性能を有しているかを確認するため、近畿大バイオコークス研究所の井田民男所長ら第三者機関に依頼し、2つの炉の燃焼データを収集、分析して検証した。

 第三者機関の報告書によると、窒素酸化物、塩化水素などの大気汚染物質のいずれの項目も自主管理基準値を超過せず、同センターで導入している流動式ガス化溶融炉の開発時の技術評価書の基準と照らし合わせても、設計上の範囲内で正常に運転しており「合格」と評価した。

 全員協に出席した管理者の亀井利克名張市長は「性能は基準をクリアしたが、書き換え事案は事実としてある。訴えを起こしていく方向で検討している」とメーカーの三機工業(東京都中央区)と運転委託先の三機化工建設(同)の責任を追及していく考えを示した。

 組合事務局は「改ざん発覚後、昨年夏に実施した周辺環境調査と今回の性能試験で、少なくとも730万円の費用が掛かっている。三機側に補償を求めていきたい」とした上で、「新たに策定した運用基準マニュアルなどを基に、適正な運営に努めたい」と話した。

 検証結果の住民への周知は当初、説明会の開催を予定していたが、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、周辺5地区に回覧板を回すことに代えるとしている。