伊賀地域で新型コロナウイルスに感染した人の住所や勤務地などが公表されていないなか、伊賀市の山下典子市議(58)が控室の同僚市議との会話で、特定の地名を挙げ「近付かない」などと話していたことが分かった。同僚市議は言及された地区に居住しており、山下市議は通信アプリなどを通じて発言を撤回し、 同僚市議へ謝罪した。

 両市議の話によると、3月定例会開会中の16日昼ごろ、市役所5階の議員控室で顔を合わせた際、山下市議が「濃厚接触になる」「(その地区に住んでいる人には)近付かない」などと話し、別の市議の席に座った。同僚市議は「差別発言では」と問いただしたところ、山下市議は「撤回します」と返答したという。

 その後も両者間で通信アプリや電話などでのやりとりが続いたが、19日の本会議終了後、同僚市議が中谷一彦議長に相談。中谷議長は両者から経緯を聞き、山下市議に「公職にある者として、人権に配慮した行動と言動をお願いしたい」と口頭で注意したという。

 取材に対し、山下市議は「噂話や一般論として言ったが、噂話でも軽率にしてはいけないと痛感した」、同僚市議は「冗談でなく言っているという認識だった」と答えた。