名張市教育委員会は2020年秋から、小学1年生を対象にフッ素を含む薬剤を溶かした水でうがいし、虫歯を予防する「フッ化物洗口」を始める計画を進めている。国は普及のためガイドラインを発表し、県でも12年に「みえ歯と口腔の健康づくり条例」に盛り込むなど推進している。

 同市では10年から一部の保育施設で取り入れ、現在は公立と私立の各2園で5歳児を対象に行っている。小学校は県内の3市町が始めていることを受け、市教委が「虫歯予防に一定効果がある。集団で取り組むことで健康格差の縮小につながる」と導入する方針だ。

 市教委は市内14小学校での集団実施に向け、1月中旬に各校長に方針を説明。これに対し、反対する市民団体が集団実施の中止を求める署名活動や識者を招いた講演会を企画している。

「集団実施は問題」市民団体が講演会

 名張市の子育てサークル「こどもとごはん」は2月11日(火)午後1時半から、集団で実施するフッ化物洗口の問題点を考える講演会「フッ素うがいを学校で?」を同市蔵持町里の市武道交流館いきいきで開く。入場無料、事前申し込み不要。

 講師は「フッ素にNO! “むし歯にフッ素”はニセ科学」などの著書がある都内在住の歯科医師、秋庭賢司さん。サークル代表の草部豊美さんは「家庭ではなく、義務教育の場で集団実施されるフッ化物洗口には問題がある。このことに興味を持ってほしい」と呼び掛けている。

 問い合わせは同サークルの八木さん(050・5374・6987)まで。

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