「自分が見た風景、身の回りで起きたことを形にしたい」。伊賀に移り住んで10年余り、焼物のオブジェを作り続けている伊賀市音羽の尾花友久さん(35)=写真=の陶展が、5月6日(月)まで市内のギャラリーで開かれる。

 京都市に生まれ育ち、嵯峨芸術短大を卒業。自身の進む道を考えた時、土や木、森、崖など、「自然の中でできたもの」が幼少のころから大好きだった。「土か木を触って生きていこう」。尾花さんはそう決心した。

 当時、伊賀市白樫で活動していたダレン・ダモンテさんに2年ほど学び、粘土屋のアルバイトなどを経て独立。信楽から伊賀に住まいを移し、4年前からは現在地で自宅と窯を構えている。

 自身のペースを崩さない作陶は「土を焼いてみて、どんなものができるか」から始まる。空間を彩り、深みを持たせるオブジェは、心象や風景をシンプルに表現したものが多い。3月の大阪での陶展は暗いトーンのものが中心だったが、伊賀で初開催となる今回は、色の組み合わせを楽しむオブジェも含め大小30点前後を並べる予定だ。

 会場は、同市上野福居町のギャラリー「アートスペースいが」。時間は午前11時から午後6時まで。

 問い合わせは同ギャラリー(0595・22・0522)まで。

2019年4月20日付746号3面から

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