伊賀市議会は3月定例会最終日の22日、市がこの日提出した2019年度一般会計当初予算約446億7446万円から複合施設に改修する旧庁舎整備事業費9222万円を削除する減額補正案に対し、賛成多数で可決した。同じ旧庁舎改修関連の予算で別に計上されていた忍者体験施設などの整備事業費2156万円は議会が予算執行の凍結を決議した。

 岡本栄市長は12日の予算常任委員会で、昨年9月に続いて旧庁舎を複合施設に改修する経費を盛り込んだ当初予算案が賛成少数で“否決”されたのを受け、修正し再提出する方針を示していた。減額補正案の採決結果は賛成22、反対1だった。

 一方、忍者体験施設に対する付帯決議の採決の結果は賛成14、反対9だった。岡本市長は「議会から入れてと言われた機能で、私たちの提案ではない。しっかりとした対案を至急出してほしい」と取材に答えた。

 この他にも公衆トイレの設置を計画する上野東町ポケットパーク整備と、旧庁舎と同じ建築家の坂倉準三が設計した上野西小体育館を大規模改修する事業費に対し、地域住民や保護者らに説明し理解を得た上で執行するよう、いずれも賛成多数で決議した。

 また、老朽化で解体を計画する上野運動公園プール(小田町)の設置規定を削る体育施設条例の一部改正案では、議会に対する代替事業の結果説明やサービス維持への新たな対応手段を示していないなどの理由で、同プールを条例に残す修正案を賛成多数で可決した。他の議案56件も可決、同意し、閉会した。

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