免震装置のデータ改ざん問題 伊賀市新庁舎に同メーカー品

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 職員対応に追われる 来年1月に開庁「準備は進める」

 油圧機器大手「KYB」(本社・東京)と子会社「カヤバシステムマシナリー」(同)が製造した免震・制振装置の一部で性能検査記録データの改ざんがあり、国の認定や顧客契約の基準に適合しない製品を出荷していた問題で、伊賀市は10月17日、来年1月4日に開庁を予定する同市四十九町の新市役所庁舎=写真=に使っている免震用オイルダンパーが同社製だったことを明らかにした。県公表の出荷先に伊賀地区の公共施設は含まれていなかったが、市の担当者が同社への問い合わせなど対応に追われた。

 同社や国土交通省の発表によると、検査データを改ざんした可能性が高い期間は2003年1月から今年9月で、納品先はマンションや病院、庁舎など計986件。そのうち疑いのある免震用オイルダンパーの出荷先は全国で903件あり、県内の14件も含まれていた。

 県建築開発課によると、14件の中で公共施設は県伊勢庁舎▽四日市北署庁舎▽木曽岬町複合施設▽桑名市庁舎▽川越町庁舎▽鈴鹿市新消防庁舎▽新伊勢市立伊勢総合病院▽紀南病院組合紀南病院の8件。16年11月に移転した伊賀市の新消防本部庁舎(同市緑ケ丘東町)も建物の一部が免震構造だが、KYBとは別メーカーの製品だという。

 伊賀市の新庁舎は延べ床面積1万4000平方メートル、鉄骨造り地上5階建て。管財課によると、工事は昨年4月に着工し、長さ約3・3メートル、直径が最大40センチの免震用オイルダンパー4基は震度6強に耐えられる設計で、同年10月に取り付けた=左写真(伊賀市提供)。

 工事の進ちょく率は現在98%で、今月19日に民間業者による完了検査後、施主の市が完成検査を実施する。工事業者からの引き渡しは来月上旬の予定。担当者は「メーカー側に新庁舎の製品が不適合かどうかの確認を引き続きしていく。年明けの開庁を目指して準備を進めることに変わりない」と話した。