俳聖松尾芭蕉の命日にあたる10月12日、生誕地の伊賀市で芭蕉祭が開かれた。上野公園(同市上野丸之内)内にある俳聖殿前の式典会場には招待された来賓や関係者、市民ら約500人(主催者発表)が出席した。【児童生徒の部の特選句で表彰された児童ら=伊賀市で】

 市と芭蕉翁顕彰会(宮田正一会長)の共催で72回目。式典では、子ども合唱団とフェスティバルバンドによる歌や演奏に続き、着物姿の女性職員が殿内に安置した伊賀焼の芭蕉座像に茶と菓子、花を供えた。

 祭詞は俳句のユネスコ無形文化遺産登録を目指している岡本栄市長が読み上げ、「我々は芭蕉翁の切り開いた俳諧という日本独自の文化を次世代へ、また広く世界への伝えるとともに芭蕉翁が求めた精神の理解を深めていく」と誓った。

 昨年4月から今年3月に発刊した俳文学(連歌、俳諧、俳句)の関係著書が対象の文部科学大臣賞には16年の月日をかけてまとめた全6巻の「西山宗因全集」(八木書店)が選ばれ、編集委員の一人で山口大の尾崎千佳・人文学部准教授(47)が代表で表彰を受けた。献詠俳句の特選句も紹介され、一般やテーマ、児童生徒など各部門の受賞者が賞状を受け取った。

 11月12日には同市柘植町の萬寿寺などで「しぐれ忌」が行われる。