名張市が老朽化により倒壊の恐れがあるため解体・撤去を進めていた同市新町の空き家の工事が8月10日に終了した。市では大阪府内に住む所有者に工事費用約700万円を徴収する予定。【撤去された空き家=名張市新町(市提供、7月2日撮影)】

 市空き家対策担当室によると、7月初旬に始まった工事で撤去したのは、木造2階建ての住居2棟、平屋の便所など計4棟。築年数は不明で、少なくとも十数年前から空き家になっていたという。屋根や外壁が崩壊し、長らく雨ざらしになっていたため、近隣の住民から撤去の要望が出ていた。

【更地になった現場で検査を行う市職員と工事業者=同】

 市ではこの民家を空家等対策特別措置法に基づく「特定空き家」に認定し、所有者に再三指導や勧告を行ったが改善がみられないため、行政代執行に踏み切った。空き家撤去の行政代執行は同市では初めてで、県内でも菰野町に次いで2例目だという。

 市によると、特定空き家に認定する可能性の高い物件は市内に7軒(7月末現在)あるといい、担当者は「周囲への危険度なども考慮しながら、所有者と協議する努力をしていきたい」と話している。