伊賀市議会(定数24)は6月定例会最終日の25日、親族が役員をしている企業の契約に関与したとして中岡久徳議員(70)=無会派=に対する辞職勧告決議案を提出し、全会一致で可決した。中岡議員は通院を理由に欠席した。勧告決議に法的拘束力はない。【辞職勧告決議に賛成で起立する議員=伊賀市役所議場で】

 決議案に賛成したのは19人。議案に署名した議員は13人で、提出理由を説明した中谷一彦議員=公明党=は中岡議員に「社会的、道義的責任を真摯に受け止め、公人として自らの責任を痛感し、速やかに市議会議員を辞職することを強く求める」と述べた。

 議員政治倫理審査会は、中岡議員が伊賀神戸駅近くに市が誘致企業用の従業員送迎バス転回場として借りた土地を巡り、親族が役員だった土地所有会社との契約に関与したと認定。更に、問題を解決しようとする姿勢に欠けていたことは議会の品位と名誉を損なう行為にも該当すると結論付け、委員7人の全会一致で辞職勧告が相当であるとし、報告を受けた岩田佐俊議長が今月21日付で辞職を勧告していた。

 同市比土のバス転回場用地は広さが約3000平方メートル。借地料は月額36万円で、期間は2017年1月から36年3月までの19年3か月間だったが、土地所有会社からの申し出があったとして3月末で契約を解除している。

 採決前に退席した北出忠良議員=自民党市議団=は「政倫審で答えが出ている」、空森栄幸議員=同=は「議長から辞職勧告を受けている。議会全体の採決には賛成でも反対でもない」、桃井弘子=かがやき=は「空森議員と同じ」と閉会後の取材に答えた。

 中岡議員は契約への関与を否定しており、議長からの勧告後も「辞職するつもりはない。引き続き職責を全うする」との意思を示している。