国際記念物遺跡会議(イコモス)の国内委員会が「日本の20世紀遺産20選」を発表し、伊賀市の「伊賀上野城下町の文化的景観」が選ばれた。委員からは「旧城下町の都市景観にあわせた近代建築群の代表例」として評価された。

 構成する主な建築物はいずれも同市上野丸之内で、国史跡の上野城跡や「伊賀上野城」と呼ばれる伊賀文化産業城(1935年築)、国重要文化財の俳聖殿(42年築)を始め、建築家の坂倉準三氏が設計した旧上野市庁舎(64年築)、白鳳公園レストハウス(63年築)、上野西小学校体育館(66年築)。
 発表は8日付。選定を受け、岡本栄市長は「伊賀の宝が一つ増えたと誇らしく感じる。市役所移転後の現庁舎の利活用による賑わい創出を始め、末永く保存・活用を進めていきたい」などとコメントした。
 20世紀遺産には、既に世界文化遺産に登録されている原爆ドームの範囲拡大を提案した「広島平和記念資料館及び平和記念公園」も含まれた。20選は次の通り。
①上野恩賜公園と文化施設群
②国立代々木屋内総合競技場
③立山砂防施設群
④黒部川水系の発電施設群
⑤瀬戸大橋
⑥青函トンネル
⑦舞鶴の海軍施設と都市計画
⑧南禅寺界隈の近代庭園群
⑨隅田川橋梁群と築地市場他を含む復興関連施設群
⑩迎賓館赤坂離宮
⑪聴竹居
⑫箱根の大規模木造宿泊施設群
⑬肥薩線(旧鹿児島本線)
⑭鶴岡八幡宮境内の旧神奈川県立近代美術館
⑮有田の文化的景観/町並、産業・文化施設群
⑯旧朝倉邸と代官山ヒルサイドテラス
⑰小岩井農場
⑱西条の酒造施設群
⑲東海道新幹線
⑳伊賀上野城下町の文化的景観
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