171128_11.jpg 「伊賀に根付いたこの味が無くなってしまうのは悲しい」。伊賀の銘菓「あん入りかたやき」の元祖をうたうかたやき店「森本芭蕉堂」(伊賀市三田)で5代目を継いだ。


 自身は看板商品を手掛けた3代目の孫。店は幼少期に祖父母とともに住み、生地づくりを体験させてもらった思い出の場所。30歳のある日、4代目である母から店を閉めると聞かされ、胸を打たれた。「あるのが当たり前で、継ぐなんて考えたこともなかった」。何かしなければと勤務先を即退社し、すぐ店に入った。

 先代たちから手ほどきを受けながら感覚を磨き、今では鉄板を扱う手の皮も厚く、店を引っ張る一人前の職人になった。最近では新たな店の名物をと、素材を合わせた型破りな商品の開発にも取り組む。

 「今ある商品を大事にしながら、伊賀に根ざした新しいものを。祖父のように看板商品を作りたい」と誇らしげに笑った。

 転身後の休日は、妻と2人で市内散策やランニングをして過ごす。市内の魅力を再発見する機会で、息抜きにもなるという。

171128_11-2.jpg【私のお気に入り】
愛用のヘアドライヤー。ゆっくりと湯船につかって髪を乾かせば、1日の疲れもすっかり取れる。

2017年11月25日付712号7面から