要望応じて地域でも活動
キーボードの演奏に合わせて絵本を読むのは三重県名張市立桔梗が丘小学校(桔梗が丘3)の保護者らでつくる図書ボランティアグループ「MAMA`sあい」の皆さん。普段は1人で担当するが、卒業を控えた6年生のため、2月上旬には4人1組の特別編成で演奏を交えた読み聞かせを披露した。
同グループでは現在、20から70代の保護者ら22人が活動している。図書館の本の整理や飾りつけの他、毎週木曜の午前8時30分から各教室で10分間、授業と授業の間の「業間」では図書コーナーで約20分間、それぞれ7、8人で絵本を読み聞かせている。
新型コロナの緊急事態宣言が出た時は、密を避けるために業間での読み聞かせは一時中断し、昼食時間に校内放送を使って昔ばなしなどを読み、黙食する児童を和ませたという。
今回、6年生のために選んだのは「ともだち」(太田大八作)と「ドリー、泳ぎつづけてごらん」(俵万智訳)の2冊。2月上旬から3週にわたり3クラスを訪れ、アニメ「ドラえもん」のオープニング曲を演奏するなど、クラスの雰囲気を盛り上げた。
「絵本の時間を楽しみにしてもらったことへの感謝と卒業のお祝い、激励の気持ちを込めて、いつもと違う演出にした」そう。本番のため、1月下旬には発表するメンバーが古民家「いのちゃ」(同市箕曲中村)に集まり、特別練習にも励んだ。
楓せつ代表は「私自身、大好きな絵本のあるところに身を置けるのが幸せ。英語や楽器演奏など、さまざまなスキルを持っているメンバーが集まっているので互いに啓発し合い、楽しみながら活動を続けたい」と話した。
同グループは要望に応じて、地域でもボランティアとして活動しており、3月15日午前10時30分から、こども支援センターかがやき(同桔梗が丘西3)で、大型絵本を使い、未就学児の親子を対象にした読み聞かせ会を開く予定だ。
2023年2月25日付838号19面から