【雪上に残ったツキノワグマの足跡、左上は発見した女性の飼い犬(名張市提供)】

 三重県名張市は12月26日、同市赤目町一ノ井でツキノワグマの足跡が見つかったと発表した。発見場所は近くの集落まで約150メートルの距離で、市は「熊をおびき寄せるものを撤去して」と注意を呼び掛けている。

 市危機管理室によると、市内で積雪があった24日午前7時ごろ、犬の散歩をしていた住民の女性が一ノ井集落南側の山の近くで、10センチ程度の大きさの足跡をいくつも発見。写真を撮影し、26日に市に報告した。市が県獣害対策課を通じて民間の専門機関に写真の足跡を鑑定してもらったところ、「ツキノワグマにほぼ間違いない」と回答があったという。

 市はホームページに情報を掲載した他、今後は周辺の公共施設に貼り紙を掲示するなどして注意喚起する。市の担当者は「屋外に生ごみを置いていたり、収穫していない果実があったりすると熊が寄ってくるので撤去して。食料の保管場所の施錠も確実にしてほしい」と呼び掛けている。

 今年6月には、南東に約4・3キロ離れた同市の観光名所、香落渓でツキノワグマの成獣とみられる1頭が走る様子が車のドライブレコーダーに記録されていた。

 熊の目撃情報などは市危機管理室(平日=0595・63・7271、休日・夜間=0595・63・2110または0595・63・2115)へ。

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