400年以上の伝統と歴史がある伊賀市の上野天神祭で鬼行列とだんじり巡行を取り仕切る「上野文化美術保存会」(中村晶宣会長)は7月11日、見物客らに対する新型コロナウイルスの感染防止対策が極めて困難なことから行列巡行の実施を断念し、中止を決めた。例年3日間の期間も、今年は10月24、25日の土日に短縮することを確認した。【過去に実施されただんじり巡行の様子】

 この日開かれた総会には行列巡行に関係する14町の責任者ら約20人が出席。今月下旬にある上野天神宮や同祭地域振興実行委員会の会議で決定を伝える。

 伝承事業として各町が所有するだんじりや鬼面、装束の展示、お囃子の稽古などについても実施の可否や方法などで意見を交わしたが、近く発足する分科会で詳細を詰めるとした。

 同祭は国指定重要無形民俗文化財で、2016年にはユネスコ無形文化遺産にも登録。例年延べ約10万人の見物客が訪れる。

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