【株式会社ユーに届いた、実在する社長になりすました不審メールのスクリーンショット(一部画像処理)】

 自社の経営者などになりすまして虚偽のメールを送り、金銭をだまし取る「ビジネスメール詐欺」の予兆が、三重県伊賀地域で確認された。幸い被害は発生しなかったが、全国的に被害が急増していることから、注意を呼び掛ける。

 伊賀タウン情報YOUを発行する株式会社ユー(名張市南町)に1月8日、「会社にいらっしゃいますか。受け取りましたらご返信ください」などと書かれたメールが1通届いた。

 送り主には実在する社長の名前が記されていたが、知らないフリーメールのアドレスから送信されていたため、不審に思った役員が社長本人に電話で確認した。結果、「そのようなメールは送っていない」との回答があり、なりすましによる偽メールであることが判明した。

 警視庁匿名・流動型犯罪グループ対策本部のホームページによると、社長や上司の名前をかたった不審なメールが社員に送られる事案が昨年末ごろから全国で急増しており、実際に金銭被害に発展したケースもある。当社に届いたメールも、こうした全国的な動きの一例とみられる。

 同本部によると、社長を装った人物から「業務プロジェクトに対応するためLINEのグループを作成して招待して」「取引相手の振込先情報を送るから、今すぐお金を振り込んでくれ」など、一見すると業務上の指示に見える内容のメールが送られた後、経理担当者などを含むLINEグループを作らせ、支払い名目で金銭を振り込ませるといった手口が確認されている。

 警察は、▽メールアドレスが正規のものかを必ず確認する▽不審な指示があった場合は社員同士で情報を共有する▽社長や上司本人に直接確認する――といった基本的な対応の徹底に加え、▽サイバーセキュリティの強化▽社内情報の集約と対策の周知▽関係部署への確認体制の構築などを呼び掛けている。

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