【「IGAGREEN」のロゴマーク(提供)】

 環境負荷を低減した農業生産活動と、その中で生産された農産物の普及・振興を目指し、三重県伊賀市・名張市などが取り組んでいる「伊賀広域農産物ブランド」のブランド名「IGAGREEN(イガグリーン)」とロゴマークが12月26日に公表された。同日、両市の間で協定書が交わされ、2026年1月から生産者・販売事業者の募集が始まる。

 24年7月に両市が「オーガニックビレッジ宣言」を行った後、両市と県、伊賀ふるさと農業協同組合(JAいがふるさと)が、有機農業を推進する取り組みの一つとして、生産者から消費者へ伝わりやすいブランド化に向けて準備を進めてきた。ブランド名は3つの案から投票で決め、ロゴマークも作成した。

 両市によると、対象となるのは、化学肥料の使用量を県の慣行基準と比べて30%以上低減して生産され、農林水産省による有機食品の検査認証制度(有機JAS認証)、「人と自然にやさしいみえの安心食材表示制度」などに基づいて生産された農産物。2月に登録の受付を開始し、3月には伊賀地域の直売所・小売店などで農産物を購入できるよう準備を進めていく予定だという。

 「IGAGREEN」のロゴマークは、環境への負荷低減をベースカラーの緑色で表し、伊賀の「i」と名張の「n」をイモムシに見立て、2つの「E」には空・水の水色と両市特産のブドウの紫色をあしらった。登録した生産者が出荷時にロゴマーク入りシールを貼る仕組みで、生産者・販売事業者ともに登録には費用はかからない。

調印した協定書を手にする伊賀・稲森市長(右)と名張・北川市長=伊賀市四十九町で

 同日の協定書調印式で、伊賀市の稲森稔尚市長は「農業に携わる皆さんの努力と歩みがあってこそ、今日の伊賀地域の農業が成り立っている。今回の取り組みが、伊賀地域の農業に新しい価値を吹き込み、安心・安全・環境に軸足を置いた持続可能な地域づくりを進めるため、大変意義のある取り組みになる」、名張市の北川裕之市長は「皆さんが努力して生産されている農産物を多くの方々に食べていただき、活用いただきたい。生産者の方々に、より意欲的に取り組んでいたくことで、好循環を生み出していけるのではと願っている」とコメントした。

【関連記事】伊賀・名張両市がオーガニックビレッジ宣言 有機農業推進へ連携強化(https://www.iga-younet.co.jp/2024/07/28/93346/)

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