伊賀市役所

【伊賀市役所=同市四十九町】

 三重県伊賀市は12月23日、特別職5人に支給した退職手当の源泉徴収所得税で計約585万円の徴収漏れがあった問題で、ただ一人未返還だった岡本栄・前市長から全額の約378万円が納付されたと発表した。今月5日に出納室で入金の処理が確認できたという。

 稲森稔尚市長がこの日あった定例記者会見で報告した。市は9月29日に岡本前市長から債務の確認書を受け取っていたが、年内を期限に一括返還されなかった場合は「不当利得への対応」として簡易裁判所に調停を申し立て、不成立の場合は提訴する方針を示していた。

 徴収漏れによる追加納付の対象は岡本前市長と前副市長、前教育長、前職と元職の上下水道事業管理者。納期限が2020年5月10日以降の退職手当延べ8件で、徴収不足額は約13万円から約378万円だった。

 市が徴収漏れを把握したのは今年3月で、岡本前市長以外の4人は6月22日までに納付を済ませていた。5年の時効で徴収できなかった税額は計約250万円(4人延べ5件)に上り、市は国県市に対する延滞税など計78万3500円を一般財源から支払った。

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