【優勝トロフィーと愛用のラケットを手にする温崎さん=名張市役所で】
「2025年全日本卓球選手権大会(マスターズの部)」女子サーティ(30歳以上)を制した三重県名張市の会社員、温崎馨さん(32)が12月22日、北川裕之市長を表敬訪問し、優勝を報告した。
大会は石川県で11月下旬に開催され、温崎さんは準優勝だった前年の悔しさを胸に出場。決勝では前回と同じ相手と再び対戦して勝利を収め、初優勝を果たした。
温崎さんは中国遼寧省出身で、卓球を始めたのは小学1年生のころ。当時は目があまり良くなく、「医師から『卓球をすると良くなるかも』と言われたのがきっかけだった」と語る。実際、現在は視力1・5ほどまで回復したという。
高校進学を機に来日し、福岡県の卓球の名門・希望が丘高校に入学。インターハイでは準優勝を経験し、日本体育大学へ進学後は全日本学生選抜卓球大会で優勝するなど、トップレベルで活躍した。
伊賀市に拠点を持つ自動車部品メーカー「エクセディ」への就職を機に三重県へ移住し、実業団のリーグで活躍した。2020年に競技選手を引退後、現在は同社の人材組織開発部で勤務する傍ら、フリーランスの卓球コーチとして活動。名張を拠点に営む卓球教室「おんちゃん卓球」では、5歳から80代まで約30人を指導している。
卓球の魅力については「スピードと回転。見ただけでは分からない回転の駆け引きが面白い」と話し、得意とするフォアドライブについては「自分の18番。決勝でも決まった」と自信をのぞかせた。過去に対戦した印象的な選手としては、元卓球日本代表の石川佳純選手らの名を挙げた。
来年の全日本マスターズは三重県で開催される。温崎さんが「地元開催なので、連覇を目指したい」と力強く抱負を語ると、北川市長は「伊藤和子先生の後を継ぎ、各年代を制して。来年はぜひ応援に行きたい」と話した。
















