【総合福祉センターふれあいに設置された元町の太鼓台=名張市丸之内で】
約100年前に造られ、三重県名張市の宇流冨志禰神社の秋祭りでかつて巡行していた元町の太鼓台(布団太鼓)が、同市丸之内の総合福祉センターふれあい1階ロビーで10月末まで一般公開されている。
担ぎ棒を含めると重さは約1トンにもなり、大人50人がかりで勇壮に担ぐ太鼓台は同祭りのシンボル的存在で、現在は新町、栄町、松崎町の3基が巡行している。元町区によれば、台上で太鼓を奏でる小学生や担ぎ手の確保が年々難しくなり、20年ほど前からは巡行に参加せず、倉庫に収納しているという。太鼓台の銘板には「大正拾年十月」と刻まれている。
2023年と昨年は秋祭りの際に倉庫前へ太鼓台を展示し、「子どもたちに地域の伝統文化に触れてもらう機会を設けたい」と、本格的な展示を計画してきた。
14日には太鼓台を同センターに移設。元町の水谷泰三区長(72)は「感無量。ようやく日の目を見た、という思い。間近で見てもらえるので、ぜひ触れて歴史を感じて」と思いを語った。
展示は31日までの午前9時から午後5時。見学自由。
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