伊賀市役所

【伊賀市役所=同市四十九町】

 特別職に支給した退職手当の源泉徴収所得税などの徴収漏れで唯一返還していない元特別職に対し、年内を期限に一括返還請求を通知する方針を示していた三重県伊賀市は10月20日、元特別職から一括返還する意向が伝えられたことを明らかにした。徴収不足額は計約378万円で、元特別職はこれまで月に数万円ずつ分納で返還する考えを主張していたという。

 この日開かれた定例記者会見で、宮崎寿副市長が一括返還請求の通知を発表した10月2日以降の状況について説明した。元特別書とは16日夕方に市役所で面会し、返還時期は「できるだけ早くということだったから、年内には(返還)してくれるかなと思っている。返済の手法というか、手続きをこういった形で進めると話は聞いた。手続きの具体的な内容は個人的なことなので公表できない」と説明した。

 期限を過ぎても一括返済されなかった場合、市は「不当利得への対応」として簡易裁判所に調停を申し立て、不成立の場合は提訴する方針を示していた。人事課によると、元特別職の退職手当は約1163万円で、2020年11月と24年11月の2回、支給時に徴収漏れがあった。

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