生涯現役 描き続ける意欲、これからも

作品に囲まれる杉本さん=名張市桜ケ丘で

洋画家・杉本禮子さん(93) 名張市桜ケ丘

 「今やっと、描きたいと思う色、形、自分というものが分かってきた」。二紀会三重支部や三重県洋画協会の会員としての活動の他、地域で美術団体の立ち上げにも関わってきた。「生涯現役で、生涯画家。これからも描き続けたい」と意欲的に語る。

 高校卒業後、女子美術大学(東京都)の芸術学部洋画科を卒業。40代までは名張市内や奈良県内の高校で美術科の講師として勤務する傍ら、自身の創作活動も並行し、退職後は自宅や公民館などで老若男女に絵を教えてきた。

 大阪や名張では個展を開いたことがあり、1992年の発足から参加する名張美術作家協会では、作家仲間たちと腕を磨いてきた。緑と青の背景が印象的な、華やかな色合いの作品が多く、人物、ササユリなどの花、ザクロなどの果物を題材とした油彩画が中心だ。

 戦後のつつましい暮らしもあって、80代までは自宅に実のなる木を植え、畑では野菜や題材にする花を育ててきた。今もキュウリの漬物、梅やユズのジャム、つくだ煮など保存のきく食品を作っているが、多くは子どもや近所の人にお裾分けしているという。

 近年は週に3日、デイサービスに出掛けており、施設内でも時間があればスケッチブックを取り出し、声を掛けて利用者の肖像画を描いているそうだ。

 現在は11月に開かれる予定の「きょうだい展」に向けて鋭意制作中。「まだこれだけあるねん」と、数枚の白いキャンバスを見せながら苦笑いしていた。

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