「せやて、せやて、ほんまやて」名張ばやし復活へ 12日・東町の秋祭り

名張ばやしの音源と秋祭りのちらしを手に来場を呼び掛ける杼森会長=名張市東町で

 「せやて、せやて、ほんまやて」の掛け声で親しまれた「名張ばやし」が9月12日、三重県名張市東町で開かれる秋祭り(東栄会主催)で復活する。名張高校近くに設けられる会場で、三味線や太鼓の生演奏に合わせ、地元住民らが盆踊りを披露する。

 名張ばやしは、かつて市内で開かれていた「名張バリバリまつり」の市民総踊りで演奏されていたおはやし。婦人会や企業などから踊り手が集まり、市街地を踊りながら進むなど、地域を挙げた夏の風物詩だった。社会状況の変化などから次第に規模が縮小し、20年以上前に途絶えていたという。

 復活を企画したのは、東町の事業者と住民でつくる東栄会の杼森祐二会長(53)。自身も子どものころから名張ばやしに親しんだ思い出があり、「地域の伝統を無くしてはならない」と再興を決意した。

 しかし、当時の音源や楽譜などを探すのは容易ではなく、杼森会長は関係者を訪ね歩いた。その中で、同市の「日本民謡和泉会」が保管していることが分かり、協力を得られることになった。

 同会の和泉善聖会主(77)は、かつて名張ばやしの演奏に携わった一人。当時から保存してきた資料が、今回の復活につながった。

 秋祭り当日は、和泉会のメンバーがおはやしを生演奏し、事前に練習した地元住民らが唄や踊りを披露する。会場を訪れた人も、動きをまねながら参加できるという。

2時間の盆踊り

 祭りは正午開始。昼の部では、音楽ライブやダンス、DJパフォーマンスなどを予定している。会場には屋台やキッチンカー約20店が並ぶ。盆踊りは午後6時30分に始まり、約2時間続く。

 杼森会長は将来的に、かつてのような大規模な開催を目指しているといい、和泉会主も「今回の取り組みがなければ、誰も知らなくなってしまう。若い人に名張の文化を伝えていきたい」と話している。

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