【250個の風鈴が常設展示された和室で、館長の日向さん=伊賀市比土で】

 今年4月に伊賀まちかど博物館に登録された3件目は、三重県伊賀市比土にある古民家を改装した「伊賀・風鈴屋敷『風処』」。「おそらく世界でただ一人、プロの風鈴演奏家の私がプロデュースした空間を楽しめます」と話すのは館長の日向真さん(57)だ。

 木津川沿いの3300平方メートルの敷地に建つ築100年の古民家の玄関を入ると、20人ほどが利用できるカフェスペースがあり、廊下を歩くと約30畳の大広間へ。日本庭園に面した和室の縁側や廊下にはガラス、鉄、真鍮、竹炭など材質の違うさまざまな形の風鈴が250個ほどつるされ、常設展示されている。

 大広間には、日向さんが全国各地の寺院などに出掛けて開く「風鈴コンサート」で使う琴や太鼓などの雅楽セット、シンセサイザー、舞台を演出する和傘などが展示されている。

 神奈川県出身の日向さんは35歳の時に脱サラしてプロの音楽家になった。「自分の曲に風鈴の音を入れてからCDが売れ出した」そうで、当時「風鈴演奏家」としてマスコミにも多く取り上げられたという。これまでに開いた風鈴コンサートは1300回を超える。

 4年前まで京都の古民家で主に外国人観光客を対象に風鈴屋敷を運営してきたが、コロナ禍で海外からの観光客が激減したのを機に、伊賀へ移住してきた。コンサートは、伊賀市在住の女優「きみこ」さんとのコンビで行う。日向さんのオリジナル曲をバックにきみこさんが琴を弾き和歌を朗読し、日向さんが風鈴演奏や尺八、太鼓などを演奏する。

さまざまな種類の風鈴

 各地での公演のたびにガラスや陶器の工房などに立ち寄り、気に入った風鈴を購入している。「当館に多くの方に来場していただき、風鈴の魅力を体感してほしい」と話す日向さん。来館者には専用スマホを渡して、風鈴の歴史などのガイドを聞いてもらうそうだ。

 開館時間は午前10時から午後4時。入館料はドリンク付きで500円。10人以上で演奏会(1人1000円)も開く。事前予約が必要で、ホームページ(https://kazedokoro.com/machikado/)の予約フォームから申し込む。駐車場有り。近鉄「伊賀神戸駅」から徒歩約10分。

 なお8月1から8日まで同館を会場に「風鈴まつり」が開催される。8日の本祭には縁日、流しソーメン(有料)、井戸水ぶっかけ大会、風鈴コンサート(有料)などが催される。

 問い合わせは日向さん(080・2479・8696)、または電子メール(info@kazedokoro.com)で。

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