【警察官による交差点での手信号訓練=名張署前交差点で】

 三重県警名張署は1月23日、名張市蔵持町芝出の同署庁舎周辺などで、大規模災害の発生に備えた総合防災訓練を実施した。警察官の手信号による交通整理や、実際の車両を使った救出訓練などがあり、署員約90人が参加した。

 訓練は、南海トラフ巨大地震が発生し、市内で震度6強の揺れを観測したと想定。冒頭、安達一人署長は署員たちを前に「地震、線状降水帯による豪雨災害など、予測困難な災害が全国で発生している。真摯(しんし)に訓練に取り組んで、災害に備えてほしい」と訓示した。

 国道165号と市道が交わる名張署前交差点では、停電により信号機が使用できなくなった状況を想定し、手信号による交通整理を実施。署員4人が交代で交差点中央に立ち、笛を吹き鳴らしながら大きな身振りで車両を誘導した。

 手信号では、警察官の正面と背中側は「赤信号」で停止が求められ、体の左右側は「青信号」で進行が可能。警察官が腕を水平から垂直に上げた場合は「黄信号」で注意を促す動作となる。訓練中、手信号に慣れていないドライバーは、戸惑ってなかなか発進しない様子も見られた。

 同署によると、交差点で実際に手信号訓練を行うのは珍しいといい、ドライバーへの啓発も含めて今回の実施を決めたという。手信号で交通整理をした地域課の女性署員(22)は「講習では習っていたが、実際の道路で行うのは初めてで緊張した。災害時には今回の経験を生かしたい」と話した。

〈YouTubeで動画「手信号訓練」(https://youtube.com/shorts/Q_aY0Y27Ss4)〉

車両からの救出訓練

エンジンカッターで廃車のドアを切断する名張署員=名張市鴻之台1で

 また、同市鴻之台1の市消防本部敷地では、消防職員の指導のもと、交通事故などを想定した救出訓練が行われた。廃車を使い、エンジンカッターでドアを破壊したり、専用器具で窓ガラスを破ったりして、要救助者に見立てた人形を車外へ搬出した。

〈YouTubeで動画「被災車両から救出」(https://youtube.com/shorts/VHjlb_PRgwk)〉

 この他、被留置者の避難誘導訓練や、行方不明者の届け出に対応する訓練などもあり、署員らは災害発生時の対応手順を確認していた。

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