【北川市長(右)にすごろくを披露する織田さん=名張市鴻之台1で】

 三重大学と三重短期大学の学生計9人が、三重県名張市の地域課題や魅力を遊びながら学べる「すごろく」を制作した。市は、市内15地区の「まちの保健室」や職員研修などでの活用を検討している。

 学生たちは、県内の大学などが参加する単位互換授業の一環として、8月26から29までの4日間、同市を訪問した。公共施設や観光名所の赤目四十八滝、旧市街地などを巡り、現地で写真を撮影したり、関係者から話を聞いたりしながら、地域が抱える課題や魅力を探った。

 完成したすごろくは3種類。スタート地点には、市の財政難や人口減少といった課題を書き込み、ゴールには学生が思い描く理想の地域像を設定した。途中のマスには、「スタンプで魅力を発信」「文化財の魅力を考える会議を開催」「空き家を活用」「カーシェアリングを導入」「観光マップを制作」など、学生ならではの発想を盛り込んだ。

 指導した三重大の学生支援・キャリアセンターの織田拓さんが12月18日、市役所を訪れ、北川裕之市長にすごろくを披露。学生から「名張の活性化に協力できる仕事に就きたいと考えるきっかけになった」といった声が寄せられたことなども報告した。北川市長は「楽しみながら街のことを覚えられる。新人職員の研修にも活用したい」と話した。

披露されたすごろく=同
- 広告 -