【作品を紹介する平野さん】
本物そっくりに再現された、手のひらサイズのパンや天ぷらなどの「ミニチュアフード」。細部にわたって精巧に再現された作品を生み出すのは、ミニチュアフード作家として活動する三重県名張市桔梗が丘南の平野梨乃さんだ。
小学生の時からミニチュア作品が好きで、何百個と集めてきた。結婚、出産を経た3年前、「自分に何かできるものを本格的に学ぼう」と、日本ミニチュアフード協会のレッスンを受講した。
受講後は同協会のトップアーティストに認定され、屋号を考案。昨年1月、ミニチュアフードをイメージした「てのひらの、とびきりの、ごちそう。」と決め、イベント出展や地元飲食店からの依頼を受けて制作するなど、作家としての活動を始めた。
和食からスイーツ、中華料理まで、樹脂粘土をメインにさまざまな素材を用い、針やつまようじを使いながら、絵の具を混ぜたり、塗装をしたりする。主なサイズは実物の12分の1だが、作品によっては、より小さなものや多少大きなものまで制作する。幼いころから集めてきたサイズ感があり、その感覚で作っているという。
「本当の食べ物みたい」にこだわり、クロワッサンは“生地”を巻き、天ぷらは食材の一つひとつに“衣”を付け、ギョーザにはあんを、枝豆には豆粒をと、それぞれ細部まで再現する。また、クッキーの詰め合わせは手製の菓子箱に詰められるようになっている。

同協会の活動として百貨店などで作品を販売しているという平野さん。活動の様子をインスタグラム(@mini.pi_no)でも発信しており「今後は、じっくり作りたい人に向けた1日教室も開催していきたい」と語った。
12月14日に伊賀市文化会館(同市西明寺)で午前10時30分から午後4時まで開かれるイベント「キレイアートフェスタ」に出展予定で、アクセサリーなどの販売や名入れキーホルダー、オリジナルパーツを用いたペンのワークショップの他、手製のカプセルトイも登場するそうだ。












