【作品を紹介する川端さん=伊賀市諏訪で】
10年ほど前から草木染めを習ってきた三重県伊賀市諏訪の川端トヨ子さん(66)は「自然から頂いた恵みの色を布に映し出す」ことに引かれ、作品に仕立てている。近年は地元で教室を開くなど、鮮やかな“彩りの染め”の魅力を伝えている。
幼いころから絵画を習い、美術短大を卒業後は伊賀市内で中学校の美術教員として35年間勤務した。55歳のころ、重要無形文化財保持者(人間国宝)の染織家、志村ふくみさんの、糸から染める草木染めの美しさに触れ、志村さんが主宰する美術学校「アルスシムラ」(京都市)へ1年間通って染色や織りを学んだ。
多彩な作品
森や山、小動物、花などをモチーフに、切り絵やステンドグラスのようにカラフルな表現をした作品もあれば、レモングラスやビワなど自然の色を生かした深みのある色合いの布小物などもある。3年前には滋賀県内で個展を開いた他、地元の諏訪地区市民センターやJAで教室を開き、同市民センターの文化祭では例年作品を披露している。
大阪市の手づくり工芸の総合施設「クラフトパーク」では、ろうけつ染めや型染め、絞り染めなどの技術も学び、現在も週1回通っているといい、「今後は公募展にも挑戦し、ゆくゆくは伊賀で個展を開けたら」と話した。
川端さんは12月6、7日に名張市南町のアスピアで開かれる「伊賀の手づくり作家展」にバンダナやトートバッグなど約50点を出品する予定。
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