【3回、打ち込まれ厳しい表情の先発・髙橋優投手(中央)に声を掛ける陣田監督(左)と井上捕手=大阪市大正区の京セラドーム大阪で】

 「第50回社会人野球日本選手権大会」(日本野球連盟、毎日新聞社主催)が10月28日、大阪市の京セラドーム大阪で開幕した。三重県伊賀市を活動拠点とするミキハウス(大阪府八尾市)は同日の第3試合でHonda(東京都)と対戦し、守備の乱れなどが響いた序盤の失点を取り返すことができず0‐6で敗れ、昨年に続く初戦突破は果たせなかった。

 2年連続4回目の出場となったミキハウスに対し、Hondaは昨年の同大会準優勝チーム。先発はミキハウスが元巨人の髙橋優貴投手、Hondaは今年のNPBドラフトで横浜DeNAから4位指名を受けた片山皓心投手の左腕対決となった。

 ミキハウスは初回に二死から連続安打でチャンスを作るが、無得点に終わる。髙橋投手は2回、二死からファウルで粘られての四球、安打と走者をため、9番打者に先制適時打を許す。3回には内野失策で出した走者をボークで還したのに続き、長短4安打で4点を奪われ、無念の降板となった。

3回途中から2番手で登板した仲尾投手
6回から3番手で登板した松永投手

 3回途中から登板した仲尾元貴投手、松永遥平投手が無安打でしのぎ、打線の援護を待つ。4回に深野レオン選手の内野安打など、5回にも田浦由亮選手の安打と二盗などでそれぞれ二死満塁と攻めるも、相手の好守にも阻まれ走者を還せず終わる。6回以降は2、3番手投手から安打が打てず、最終回の代打攻勢も実らなかった。

この試合でチーム唯一の2安打を放った田中選手

 試合後、ミキハウスの陣田匡人監督は「相手はここ一番で好プレーが出て、うちはここ一番でエラーが出てしまった。しっかり反省して来年に生かしたい」と振り返った。

 この日は出場機会の無かった小河内健吾主将は、各イニングの終わりに守備陣がベンチへ戻る際、一番手前で選手たちを迎えていた。試合を終え、「守備から流れを作っていくという、築き上げてきた自分たちのスタイルが崩れ、相手に流れを渡してしまった。ベンチの雰囲気も落ちることなく、最後まで諦めず、粘り強く戦えたが、この敗戦を来年以降に生かさないといけない」と厳しい表情で語った。

試合前の始球式に臨む能見さん

 また試合前には、大阪ガス時代に同大会に出場経験があり、2005年からプロ野球・阪神、オリックスで投手として計18年間プレーした能見篤史さんが始球式を行った。

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