【見物人が集まる本町通りと銀座通りの交差点を進むだんじり=伊賀市上野東町で】

 国の重要無形民俗文化財で、ユネスコ無形文化遺産に登録されている三重県伊賀市の「上野天神祭のダンジリ行事」の神幸祭(本祭)が10月19日にあり、時折小雨の降る中、菅原神社(上野天神宮)のみこし、「ひょろつき鬼」などの鬼行列、9基のだんじりなどが市街地を巡行した。今年は宵々山の17日からの3日間で計18万人(主催者発表)が見物に訪れた。

上部と架線の高さを気にしながら伊賀鉄道の踏切を渡る大御幣=同市上野農人町

 祭りや行列の関係者らは19日明け方、小雨の残る中を東御旅所(上野車坂町)に集合し、午前9時ごろ、先頭の子どもみこしが出発。前日から降っていた雨の影響で、一部の町では、だんじりや「しるし」に雨除けのビニールシートをかけて巡行したが、沿道では多くの見物人がカメラやスマートフォンを向けていた。

広小路駅の踏切で忍者列車の通過を待つ魚町のしるし「琴高仙人」=同

 一行は東御旅所から同神社へと続く旧大和街道筋を進み、伊賀鉄道広小路駅付近の踏切では、列車が通る時刻に合わせて行列が小休止。鬼行列の後ろを行くだんじりを巡行する9つの町は、上野中町の祭礼本部で「くじ改め」を行い、二之町筋、三之町筋へと進んでいった。

1番 東町のしるし「逆熨斗」(左)とだんじり「桐本」 
2番 魚町のしるし「琴高仙人」(左)とだんじり「紫鱗」
3番 向島町のしるし「日・月・扇」(左)とだんじり「鉄英剣鉾」
4番 鍛冶町のしるし「月鉾」(左)とだんじり「二東」
5番 中町のしるし「菊慈童」(左)とだんじり「其神山・葵鉾」
6番 小玉町のしるし「三社の託宣」(左)とだんじり「小蓑山」
7番 新町のしるし「白楽天」(左)とだんじり「薙刀鉾」
8番 福居町のしるし「幟山」(左)とだんじり「三明」
9番 西町のしるし「羯鼓」(左)とだんじり「花冠」
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