【全員でオオサンショウウオ保護への思いを伝える児童ら=名張市松崎町で】
国の特別天然記念物・オオサンショウウオの保護団体や研究者らが集まる「日本オオサンショウウオの会」が10月18日、三重県名張市で開幕し、市立錦生赤目小の5年生が1年半にわたってオオサンショウについて学んだ学習成果を発表した。【全2回】

大会では5年生23人が登壇し、多くの来場者を前に交代しながら発表。「オオサンショウウオかるた」を使って遊びながら特徴や生態を学んだこと、夜間や日中の観察会に参加したこと、交雑種の隔離プールを見学したことなどを紹介した。
外来種のチュウゴクオオサンショウウオとの交雑種が増加し、在来種の存続が危うくなっている状況にも触れ、「人に知ってもらうことが大切」と強調した。最後に「私たちの身近な所に住んでいるオオサンショウウオを、これからも大切に守っていきたい」と全員で声をそろえた。
発表後、北森大晴さん(10)は「緊張したけど、思う通りに言えた。これからもオオサンショウウオの大切さを伝えたい」と話した。
「オオサンショウウオは国宝相当」
同会の清水善吉会長(松阪市)は「国宝オオサンショウウオ」と題して基調講演を行った。自身が約30年にわたり取り組んできた保護活動や、文化的・法的な意義について語り、「オオサンショウウオは位置付けとしては国宝に相当する」と話した。最後に清水会長は「オオサンショウウオを守るためにはルールを決めることが大切だ」と強調した。
この日は他に、名張市の活動事例の報告などがあった。来場者数は約650人だった。

会場では、各地のオオサンショウウオグッズが販売された。山口県岩国市からは、オオサンショウウオをモチーフにしたご当地ヒーロー「清流王者サラマンダー」が駆け付け、注目を集めていた。

大会は19日も開かれ、各地の活動報告などが行われる。
【関連記事】ココリコ田中さんがオオサンショウウオ愛を語る ゲストで登場 名張大会①(https://www.iga-younet.co.jp/2025/10/18/108127/)