【オオサンショウウオ柄の防寒着を着て登場した「ココリコ」の田中さん=名張市松崎町で】
国の特別天然記念物・オオサンショウウオの保護団体や研究者らが集まる「日本オオサンショウウオの会」が10月18日、三重県名張市で開幕し、お笑いコンビ「ココリコ」の田中直樹さん(54)がゲストで登場した。動物好きで知られる田中さんは、壇上でオオサンショウウオへの深い愛情と出会いのエピソードを語った。【全2回】
この日は京都水族館の飼育員から譲られたというオオサンショウウオ柄の防寒着を着用し、参加者の注目を集めた。「着る機会はないだろうと思っていたら、今日やっとこんな素敵な場で着ることができた」と笑顔で語った。
田中さんが初めて野生のオオサンショウウオを見たのは2009年で、同市の赤目四十八滝でのロケだったという。「完全に岩だと思っていたものが、オオサンショウウオだった。『すごい生き物だ』と興奮し、感動した」と振り返り、「他に擬態する生き物はいるけれど、あのサイズ感ではなかなかいない」と熱く語った。
田中さんが参加したのは、北川裕之市長や環境省、文化庁の担当者らが参加した「保護と活用」がテーマのパネルディスカッション。北川市長からは、同市の日本サンショウウオセンターが赤目滝水族館にリニューアルしたことや、保護資金を確保するクラウドファンディングの返礼として交雑種の隔離プールの掃除があったことなどを紹介され、田中さんは「リニューアル後は行ってないので行きたい。プール掃除もしたい」と意欲的に話し、会場を沸かせた。

後半では、在来種との区別のために交雑種に別の名称を付けようという議論が交わされ、会場にいた京都水族館の職員からは「混ぜ混ぜオオサンショウウオ」、地元の児童からは「日本と中国のオオサンショウウオの子だから『日中オオサンショウウオ』」などの案が上がっていた。
最後に田中さんは、「とても勉強になる時間をいただいた。なかなか現場に行けてないので、自分の目で見てしっかり知っていきたい」と締めくくった。
質問タイムでは来場者から「タイキックってほんまに痛いんですか」などの質問が上がり、田中さんは「めちゃくちゃ痛いです」と応じていた。
【関連記事】錦生赤目小の児童が取り組み報告 日本オオサンショウウオの会で 名張大会②(https://www.iga-younet.co.jp/2025/10/19/108140/)