【名張少年野球団の選手たちと話す横川さん(左から2人目)と中嶋さん(左)=名張市梅が丘で】

 今夏の「第107回全国高校野球選手権大会」で16強入りした三重県代表・津田学園高校(桑名市)の惠土湊暉さん(3年、伊賀市立緑ヶ丘中出身)と横川愛斗さん(同、名張市立名張中出身)が8月下旬、自身が卒団した地元の少年野球チームを訪問し、選手やスタッフと交流した。

県大会での惠土さん

 津田学園は7月の三重県大会で59チームの頂点に立ち、主将の惠土さんは中堅手、横川さんは3塁ベースコーチとして出場。選手権大会は1回戦で叡明(埼玉)に5対4でサヨナラ勝ちし、2回戦は広陵(広島)の出場辞退で不戦勝に。3回戦では今春の選抜大会を制した横浜(神奈川)に0対5で敗れた。

 友生少年野球クラブ(現・友生ベースボールクラブ)、桜井リトルシニア(硬式)でプレーした惠土さんは8月30日、同クラブの練習に顔を出し、「地元に帰ってきて、応援され支えられてきたことを実感する」と表情を緩めた。

仲間の存在

 「甲子園は、野球をやっている人なら行ってみたいと思う場所。実際にグラウンドに立ち、『行けて良かった』と思えた。信頼できるチームの仲間がいたからこそ、主将を務めることもできた」と振り返り、「子どもが減り、チームスポーツができる環境も少なくなる中、自分が育ったチームが残っていることがうれしい」と語った。

県大会での横川さん

 小学4年で名張少年野球団に入団し、中学では奈良ヤング(硬式)に所属した横川さんは8月31日、両チームでともにプレーした四国学院大香川西高の内野手、中嶋大和さん(同、名張中出身)とともに同野球団の練習に足を運び、後輩たちからの質問に答えていた。

 小学生のころは「県大会に出られず悔しい思いをしてきたことが多かった」そうだが、「厳しく育ててもらったことが、今の自分の身になっている」と振り返る。「初戦でグラウンドに立った時、初めて『甲子園に来た』という実感がわいた。お客さんが入った球場の雰囲気が、練習以上の力を出させるのかもしれない」と語った。

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