【来場を呼び掛ける富永さん(右端)ら=名張市役所で】
戦後80年の節目に、三重県名張市で活動する2つの合唱グループが「平和への祈り」を込めた合同コンサートを8月9日午後1時30分から、名張市松崎町のadsホールで開く。入場無料。
出演するのは、1991年結成の「ひまわりコーラス」と96年結成の「女声コーラス秋桜(コスモス)」の計45人で、80代が中心。戦争を実際に経験した人も含まれる。
戦争の悲惨さ後世に
両グループとも結成時から元小学校教諭の富永智江子さん(87)が指導し、高齢者施設や地域のイベントなどで歌声を届けてきた。富永さん自身も戦時中に名張へ疎開し、父親と弟を相次いで亡くした経験を持つ。戦争の悲惨さを後世に伝えようと、戦後60年や70年の節目でも平和をテーマにしたコンサートを開いてきた。
今回のコンサートは、長崎に原爆が投下された日に合わせた。「翼をください」やスタジオジブリの名曲などに加え、「一本の鉛筆」「長崎の鐘」など平和を願う曲を届ける他、絵本「戦争をやめた人たち」の朗読と音楽の演奏もある。
富永さんは「戦争の恐ろしさを知る年代が少なくなっている。節目の年に、平和の大切さを改めて伝えたい。多くの方に来ていただけたら」と呼び掛ける。
問い合わせは実行委の大井さん(090・2136・3057)へ。
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