【午前8時30分過ぎに来庁した人に対し、「受付時間を短縮します」などと書かれたちらしを配布する名張市職員=同市鴻之台1で】
三重県名張市は8月1日から、市役所の窓口対応時間を短縮した。これまでは「午前8時30分から午後5時15分」だったが、「午前9時から午後4時30分」に変更し、朝夕で計1時間15分、短くした。
市によると、行財政改革プランの一環で、職員の働き方改革や市民サービスの向上に向けた業務改善を目指す取り組み。保健センター、まちの保健室、上下水道部庁舎、名張藤堂家邸、夏見廃寺展示館も対象としている。上下水道部庁舎以外は、電話対応時間も同様の時間となる。
初日となった1日午前8時30分過ぎ、市役所北玄関前にはちらしの束を手にした職員が立ち、対応時間の短縮を知らずに来庁した人に対して、「今日から時間を変更させていただいております。大変申し訳ございません」などと事情を説明。待つことを選んだ人は時間外通用口へ誘導し、冷房が効いた1階のロビーに案内した。引き返した人を含めると、同9時までの間に30人ほどが来庁したとみられる。
同8時40分ごろに来庁した同市百合が丘の80代女性は「市役所に来るのは年に数回だけなので、全然知らなかった。この後の予定もあるのに困る。周知が不十分だと思う」と不満そうだった。同8時55分ごろに来庁した同市美旗町の70代女性は「新聞か何かで知っていたので、この時間に来た。仕方ないわね」と話していた。
市はこれまで、ポスターや広報なばり、SNSなどを通じて市民への周知を進めてきた。職員による玄関でのちらし配布は、しばらく続ける予定。
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