【契約書に調印した名張近鉄ガス・遠山社長(右)と北川裕之市長=名張市鴻之台で】

 三重県名張市は6月30日、市内3か所の公園と市道1路線のネーミングライツ(命名権)の契約者と調印を交わした。契約期間は7月1日から2030年3月末までの4年9か月で、契約金額は公園が年30万円(初年度22・5万円)、市道が20万円(同15万円)となっている。

 歩行者専用の地下通路「市道名張駅東西連絡線」(平尾)は、市内を中心にガスを供給する同桔梗が丘1の「名張近鉄ガス」で、愛称は「きんがすECO通り」。同日の調印式で、遠山雅夫社長は「地元のインフラ企業として、市の試みに貢献すべきと判断し、応募した。PRできる機会を頂いたので、それに恥じない企業活動を続けていきたい」と述べた。

契約を交わしたシンキ配送の中西社長(右)と北川市長=同

 「平尾山カルチャーパーク」(桜ケ丘)と「朝日公園」(朝日町)は、同西田原の物流会社「シンキ配送」が契約し、愛称はそれぞれ「SNKカルチャーパーク」「SNKあさひ公園」に。中西律夫社長は「7年前に本社を大阪から名張へ移転し、昨年は50周年を迎えることができた。少しは地元の役に立てているのではないかと思うが、これからも協力は惜しまずにやっていきたい」と話した。

契約書を手にする近畿環境サービスの上森社長(右)と北川市長=同

 鴻之台3号公園(鴻之台3)は、同上比奈知で排水処理施設や堆肥化施設などを運営する「近畿環境サービス」(本社・大阪市)で、愛称は「KKSカントリーかぼちゃ公園」。上森望社長は「本社は大阪だが、名張で多くの仕事をさせてもらっている。子どもたちや家族連れの利用が多い場所で、一番良い命名権が取れたと思っている」と話していた。

 財政難の名張市は、新たな財源確保に向けた3か所の公園と市道7路線の命名権の募集を2月から3月にかけて行い、公園は3か所全て、市道は7路線のうち1路線の契約が決まった。

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