【久保田さん】
文部科学省と民間企業が協働で留学を支援する制度「トビタテ!留学JAPAN」に採用され、7月11日から4か月間、ニュージーランドへの留学が決まった三重県名張市桔梗が丘1の英心高校桔梗が丘校普通科探究コース2年、久保田有姫さん(16)。初の海外、ホームステイに「楽しみしかない」と期待が広がっている。
1年の終わりの進路相談の時、「新しい景色や知識を学んでみたい」と留学を希望した。当時担任だった森祐生教諭から「持っているポテンシャルを高めてくればいい」と、同制度の利用を勧められ、応募する決意を固め、オンライン説明会に参加した。
学業と並行し、世界的な女優を目指して演劇も学んでいるという久保田さん。ニュージーランドに決めたのは直感だが、好きな俳優の出身国で、更に暑いのが苦手なため、留学時期が現地の冬に当たるからだそう。
「どこの国に、何のために行くのか、何を学んでくるのか、帰国して何をするのか」を書類選考の資料とし、今年1月に提出。書類選考を通り、3月末に大阪市であった対面面接に臨んだ。芸術探究者は倍率が高く、少し緊張したそうだが、4月末に合格の知らせを受け取った。
留学するのは首都ウェリントン市内の高校。学校もホームステイ先も自分で探さなければいけないため、母親にも協力してもらったそう。現地では、持参する折り紙や浴衣などで日本の文化を伝え、自身は伝統的な踊り「ハカ」などを学びたいという。
「初めての海外、初めての留学、初めての飛行機に、中学時代不登校だった私が挑戦しようとしている。不登校の方や留学、海外に不安がある人たちの励みになりたい思いもある」と久保田さん。
森教諭と担任の迫畑裕之教諭は「いろんなところに飛び立って行けるのはすてきなことで、彼女にとって財産になる。今までの活動がニュージーランドと日本の文化をつなぎ、名張と世界を近付けてくれると期待している」とエールを贈った。