【奥亀屋さん(手前)のキャンバスを見つめる村林さん(右)ら=松阪市小阿坂町で】
21日から伊賀で
一人ひとりの可能性に気付いて―。利用者の多くが絵画や音楽などの芸術文化活動に取り組んでいる松阪市小阿坂町のNPO法人「希望の園」による作品展「希望の園展 当たり前をぶち壊すアートの英雄たち」が、6月21から29日まで伊賀市内で開かれる。入場無料。
同法人のアトリエでは、キャンバスに向かったり、覚えたことを一心に紙に書き連ねたり、流れる音楽に身を任せたりする。同法人代表理事の村林真哉さん(62)は「何かを楽しむことも、集中して何かに向き合うことも、アプローチの仕方は人それぞれ」と優しく支えている。
フランス語で「生の芸術」「技巧や流行にとらわれない自由な表現」を意味する「アールブリュット」の世界で注目されている、松阪市出身の奥亀屋一慶さん(22)は、人物や関心のある出来事を空想と混ぜ合わせた世界を表現し、2024年に三重県文化新人賞を受賞した。伊賀での展示を前に「いろんな人に見に来てほしい」と話していた。
伊賀地域で初の作品展となる今回は、油絵やパステル画を中心に12人が2、3点ずつ出品予定。同法人からは、各地で個展を経験している人も多く、ヨーロッパを中心に海外の作品展にも定期的に出品しているという。
特別支援学校の美術教員などを経て同法人を立ち上げた村林さんは「ここを利用している皆で『希望の園』という作品を作り上げている。ご覧いただいた方の感性が広がってくれたら」と来場を呼び掛けた。
会場は伊賀市上野福居町のギャラリー「アートスペースいが」で、時間は午前11時から午後6時まで。25日休廊。
問い合わせは同ギャラリー(0595・22・0522)まで。
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