【布を思い思いに身にまとう児童らと堤さん(右端)、アリジュさん(右から5人目)=名張市梅が丘で】

 大阪・関西万博で「アフリカ・ウィーク」(8月17から24日)が開催されるのを前に、小学生にアフリカの多様な魅力を伝える体験授業が5月29日、三重県名張市梅が丘北1の梅が丘小学校(中矢佳代校長)であった。国連開発計画(UNDP)の職員2人が来訪し、アフリカにちなんだクイズや布を使ったアイデア発表などで交流した。

 この企画は、UNDPの職員が全国の小学校8校を訪れ、児童らがアフリカに親しみ、未来の夢を描く授業を実施しているもの。この日は堤万里子さん(UNDP駐日代表事務所 TICAD部門インターン)と、チュニジア出身のアリジュ・バルダーさん(UNDP駐日代表事務所ユース・エンゲージメント・アンド・パートナーシップ・オフィサー)が同小を訪問し、6年生42人が5人前後のグループに分かれて授業を受けた。

アフリカの地図を示しながら授業を進める堤さん=同

 最初にアフリカの地図が配布され、それぞれ好きな国名をグループ名に付けて授業を進行。「いくつの言語があるか」「まちなかの風景を見て気づくことは」などのクイズに続いて、アフリカで使われている布を衣服やファッションアイテムとしてどう使えるか、実際に着装してグループごとに発表していった。

 授業の後半は、A4サイズの用紙に「自分の夢や好きなこと」を色鉛筆で描き、「その夢をアフリカで叶えるならどうするか」を言葉で添える内容。「アフリカの料理を食べる」「犬と幸せに暮らす」「サッカー選手になる」などの絵が並ぶ中、スポーツクライミングに取り組んでいる梅澤昇平さんは、大きな壁を登る自身の姿を描き、「アフリカでクライミングをしてみたい」と記した。

用紙に自分の夢や好きなことを描いていく児童たち=同

 授業を終え、堤さんは「少しでもアフリカに関心を深めてもらえたらうれしい」と話していた。

 同小を含め、この企画で児童たちが描いた絵は、公募で集めた絵やアフリカの子どもたちが描いた絵と合わせ、アフリカ・ウィークの期間中に、約1000枚の「アートモザイク」として国連ブースでスクリーン展示される予定。

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