【自身の作品と音間さん(提供写真)】

 三重県伊賀市上神戸出身で東京都大田区在住の日本画家、音間光太郎(本名・岡本弘二)さん(71)が、5月28日(火)から6月3日(月)まで伊賀市のギャラリーで個展を開く。故郷を離れて半世紀、小学校時代の同級生との再会が生んだ地元での初個展には、絵画や彫刻、陶芸などを通じた多くの出会いへの感謝が込められている。

 小中学生のころ習っていた書道は、上野高在学中に担当教員から「書道で食べていかないか」と勧められた腕前。進学した大阪市立大には書道のサークルが無く、美術部で油絵を描いていた。その後も絵を描きたい気持ちは持ち続けたが、就職した大手製薬会社では日本各地を転勤し、「絵に向き合う余裕が無かった」と振り返る。

 50代後半に差し掛かり、第二の人生を考え始めたころ、占い師の勧めで彫刻を始めようと人物デッサンを習い始めたが、絵の世界に戻り、更に縁あって伊賀焼の窯元で陶芸も習うようになった。更に58歳の時、京都造形芸術大(現・京都芸術大)の通信課程に入学し、「控えめで落ち着いた雰囲気が良かった」という日本画を専攻。現在は日本美術家連盟、中央美術協会、旺玄会に所属している。

同級生に背中押され

 昨年初めに15人ほど集まった同窓会の後、SNSに作品を載せたり、友人が写真を送ってくれた名張市の「八日戎」の七福神を描いてみたりするうち、「一度、伊賀で個展をしてみたら」と背中を押された。日本画や水彩画など絵画50点余りを展示予定だ。

 ペンネームは、ローマ字読みを逆さまにした苗字と祖父の名前から取ったといい、「自分の画風に合う集まりに参加していくことで、たくさんの方や作品と出会ってきた。これからの人生、何色の絵の具で描いていけるか楽しみ」と語った。

 個展の会場は伊賀市上野福居町のギャラリー「アートスペースいが」。時間は午前11時から午後6時(最終日は同4時)。入場無料。
 問い合わせは同ギャラリー(0595・22・0522)まで。

※6月2日に予定していたジャズライブは中止になりました

20204年5月25日付868号4面から

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