【珠洲市内での下水道施設の二次調査支援のため活動する職員(名張市提供)】

 能登半島地震で被災した石川県輪島市など4市町で避難所運営や給水、家屋の被害調査、学校支援などの活動に従事した三重県名張市の職員らによる報告会が5月22日、同市鴻之台1の名張市役所で開かれ、北川裕之市長を始め職員約60人が聴講した。

 市危機管理室によると、同市からは1月4日からの市立病院のDMAT(災害派遣医療チーム)を皮切りに、緊急消防援助隊、避難所運営支援、給水車派遣、下水道管渠(かんきょ)検査、被災建築物の応急危険度判定、家屋被害調査支援、災害時学校支援チームで延べ76人が派遣され、今月25日から避難所運営支援のため1人が新たに現地へ向かう予定だという。

 この日の報告会で、1月14日から20日まで輪島市門前地区の門前公民館避難所で運営支援に当たった由川晃規さん(情報政策室統計担当室長)は、供給される物資に偏りがあったり数量の把握が困難になったりしたこと、新型コロナなどの感染症患者が右肩上がりに増加していたことなどを説明。「特に高齢化率の高い地域では高齢者への対応が必要になるので、支援する側、受ける側とも初動の体制づくりが重要。年数回は避難所運営の訓練をしておく必要がある」と強調した。

報告会の様子=名張市鴻之台1で

 続いて、4月27日から5月3日まで同地区にある門前東小学校避難所で運営支援に従事した大橋佳奈さん(障害福祉室)と福増由里江さん(公共施設マネジメント室)は、発災から約4か月が経過し自主運営が進んだ避難所の様子を紹介。「各フェーズで課題が出てくるのを感じ、特にトイレや浴室など衛生面の課題を強く実感した。万一の時にどう動くか、行政ができることはどこまでかを知るため、防災訓練をしていくべき」と語った。

 自身も4月29日に同地区を訪問した北川市長は、各職員からの報告を聞き、「避難所の様子や被害について聞くと、インフラがどれだけ厳しい状況になったかを実感するとともに、避難所の自主運営環境を整えていくことの難しさを感じた。その時と場所によって課題は変わっていく。今日の報告には教訓となる話がたくさんあったので、生かせることを共有できれば」と締めくくった。

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