【歩行用プールの運営継続を求めた請願に賛成で起立する伊賀市議=同市四十九町で】

 三重県伊賀市議会は3月22日、青山保健センター運動施設(同市阿保)にある歩行訓練用温水プールの運営継続を求めた請願を全会一致で採択した。採決後の取材で、岡本栄市長は「粛々と進める」と答え、同プールを今月末で閉鎖する考えに変わりないことを示した。来年度はプール以外のフィットネスルームなどのみ運営する。

 市は15年策定の公共施設最適化計画で、プールが入る青山保健センターについて機能の一部廃止と建物の譲渡または貸付の方針を記載。利用者には昨年6月に初めてプールの閉鎖の方針を示したが、11日にあった教育民生常任委員会で、市はこれまでに「プール機能の閉鎖に関する特別な提示は行ってきていない」と説明した。

 委員会採決では3対3の可否同数の末、委員長採決で不採択とすべきという判断だった。本会議の様子を議場で傍聴していた請願者で「継続を求める有志一同」の共同代表を務める竹本昇さん(74)は「議会の良識と誇りが守られたと受け止めている。来月以降も利用できるよう施設継続を広く訴えていく」と話した。

 請願の採決は他に2件あり、認知症対策に加齢性難聴の施策を追加して補聴器購入の公的補助制度導入の求めは採択。継続審議になっていた「県立あけぼの学園高校の存続を求めること」は不採択だった。

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