【逆向きの駐車禁止標識がある交差点で、ダンボールで自作した標識を掲げる道仁ちゃん】

標識大好き菅道仁ちゃん

 標識が大好きな3歳の男の子が、三重県伊賀市平野北谷の市道にある駐車禁止標識の斜線の向きが逆になっていると気付き、指摘した。管理する伊賀署は異常を認め、近く正しく設置する。

斜線の向きが逆に設置された駐車禁止標識

 駐車禁止の道路標識は、赤丸枠中に青地に赤い斜線が左上から右下へと引かれたデザインが法令で定められている。ところがこの場所にある標識は、中の赤斜線が右上から左下へと引かれた向きになっている。

 発見したのは、年末に同市三田の母方の祖父母宅に家族で帰省していた四日市市に住む菅道仁ちゃん(3)。0歳で乗り物に興味を持ち、半年前からはハンバーガーセットのおまけに付いていた本をきっかけに標識が大好きになった。図鑑に載っている標識はほとんど覚えており、標識の漢字は読むこともできる。

 市道の標識の異常に気付いたのは、車に乗って両親と2歳下の妹と家族4人で夕食に向かう途中だった。後部座席に座って街中の標識を眺めて楽しんでいた道仁ちゃんが突然、「駐車禁止、反対だあ」と叫んだ。

 両親もすぐには標識の問題点に気付かなかったが、改めて確認したところ、逆だとわかった。YOUが伊賀署の中川秀利副署長に取材したところ、逆の標識について「通常はない。本来の形に直す必要がある」と話した。

どうして逆に?

 YOUが地図情報サービス「グーグルマップ」のストリートビューで過去の日付データを確認したところ、10年ほど前の画像は左上から右下に引かれた通常の斜線だった。ところがその後、何らかの理由で線が年々少しずつ時計回りに回転していた。

 中川副署長は「ねじが緩んでいるとすれば、更に緩んで落ちてくる可能性が危ぶまれる。業者を手配したい」と話した。指摘した道仁ちゃんについては「よく気付いてくれたね」と感心していた。

- Advertisement -